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校長による職員室「季節の風物詩展示」

第31回のテーマ「秋の夜長に 静かに虫のこえ聴く」

第31回のテーマ「秋の夜長に 静かに虫のこえ聴く」

あれ松虫が 鳴いている ちんちろちんちろ ちんちろりん♪


草原や河原などの生息し,

澄みわたった声で鳴くコオロギ科の松虫。

 

江戸時代より鈴虫と同じに声を鑑賞するために好まれましたが,

飼育がとても難しいといわれています。


あれ鈴虫も 鳴きだした りんりんりんりん りいんりん♫


ススキなどの草が茂った地面に生息し,

夜になると下草の隙間などで

鈴を打ち振るうような音色で鳴き始める鈴虫。

 

その鳴き声が平安時代の貴族の間で愛され,

籠の中に入れ楽しんでいました。

 

江戸時代になると庶民の間にも広まり,

「虫売り」が登場しました。


きりきりきりきり きりぎりす♩


姿はバッタに似ていますが,

体より長いひげがあるキリギリス。

 

鳴き声は「チョンギース」あるいは「ギーッチョン」,

その鳴き声が機(はた)を織(お)る音に似ていることから

ハタオリとも呼ばれています。


がちゃがちゃがちゃがちゃ くつわ虫♬


大型で体高が高く,

ずんぐりとした体のくつわ虫。

 

鳴き声がとても大きく,林縁の下草,

特にクズの繁茂している場所に多く生息しています。

 

鳴き声がとても大きく,

家の中に入り込まれると

「ギュワ ギュワ ギュワ ギュワ…ギュルルルルルルルルル…」

と,まるでプロペラ飛行機のエンジンのように鳴かれて,

気持ちよく眠ることができません!


あとから馬おい おいついて ちょんちょんちょんちょん すいっちょん♪


緑色の大きな翅(はね)で,

体長の倍を超す長いひげがあるウマオイ。

 

「スィッチョ」と鳴くことから,

その鳴き声の「スィッチョ」とも呼ばれています。


茨城が生んだ郷土の歌人,

そして小説家の「長(なが)塚(つか) 節(たかし)」がウマオイの美しい姿を見て

 

-馬追虫(うまおい)の 髭(ひげ)のそよろに

                   来る秋は まなこを閉じて 想い見るべし-

 

と短歌を詠んでいます。

 

秋の夜長を 鳴き通す ああおもしろい 虫のこえ♫


今回の展示は,

上品な虫籠に鈴虫を入れ,

豆御所人形も添えてみました。

 

もうすぐ十三夜,

後の名月(今年は10月18日)を愛で,

虫の声を聴き,美味しい地酒を一献傾けたいですね・・・